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ブリューゲルの動く絵 [☆映画(Cinema)]

ブリューゲルの絵画『十字架を担うキリスト』は、ゴルゴタの丘へと向かうイエズス様が、蜘蛛の巣の中核にあっても、絵を全体的に見ると、見落としてしまうくらい目立たず、重要でもないようにとれる。でも、よく見れば、すべてはそこから派生してきたものに違いないと思えた。

ブリューゲルの動く絵.jpg
シャーロット・ランプリングが、悲嘆のマリア様
 

象徴的な、風車の粉引き小屋から連想したもの・・・「一粒の麦、もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん。死なば多くの実を結ぶ。」そして、「人はパンのみにて生くる者にあらず。」という言葉だった。

最後の美術館のシーンで、『十字架を担うキリスト』の左隣に、代表作である『バベルの塔』があり、二枚の絵で、人類の驕りを感じてしまった。天高くそびえ立つ、粉引き小屋が原子力発電所と重なった・・・電力がなくては、こうやって映画を観ることもできない。そして、享受には大きな代償があるのだから・・・。

「絵画」で二つの時代を交差させ、いつの世にもある根深い問題点(権力者と民)を浮き彫りにさせた、本作の高等な手法(動く絵)と、遊園地のアトラクションのような昨今の3D映像の映画を比較するのは本末転倒かもしれないけど、3Dに視覚の奥行きを感じても、映画が本来もつ奥深さは得られないとも、私には思えたのだった。

★★★☆☆+1/2


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